第2部 シエラネバダ
 第2章 ヨセミテの北(2)
  6月23日(月)TuolmneMeadow〜7月1日(火)SouthLakeTahoe


6月27日(金)
 今日も6時過ぎ起床。毎朝気合のいる一瞬。/7時25分出発。荷物が軽い。/午前中は快調。BurgFishを追い抜く。Stoneにも昼前に追いつく。/DNAのサインを確認。彼はどこまでいったんだろう?/12:45、Saddleから松本さんに携帯でTELも留守電。/Hwy4からはTELは通じず。/道に迷う。/18:15、Pencilbenia creekでキャンプ。必要ないが焚き火は必要。/夕食はすき焼丼、ラーメン、マッシュポテト。チョコレートムースはチョコドリンクになってしまう。お茶2杯。/ラジオがよく入る。NothernCaliforniaと言っているのが聞こえる。/日曜日中にはEchoLakeに着けそうだ。DNAに会えると良いが。/足が臭い。/ Today 24.6Mi Total 1051.8Mi

前回書けなかった蚊の話を書こう。キャンプするためには水が必要だが、この時期(6月下旬〜8月上旬)、水のあるところには、必ず蚊がいる。蚊も大自然の一部とはいえ、彼らとの共存は至難の業だ。水の豊富なシエラネバダ、オレゴンにおいて、雪が消えた後、初夏の季節は蚊の季節でもある。彼らといかにつきあうか。これが旅の快適性を大きく左右する。

 こっちの蚊はでかい。刺されるとかまれたような痛みを感じることもある。場所によっては立ち止まれないほどの蚊柱が立ったりもする。蚊取り線香の煙の合間から襲ってくる彼らの姿は煙幕をぬって爆撃するB29を彷彿とさせた。

防虫ネットをかぶったり、虫除けを塗りたくったり(長袖の上からも刺してくるので服にも塗った)、蚊取り線香をくまなく四方に焚いたり、焚き火にセイジの葉をくべたり、といろいろ試してみたが、どれも根本的な解決にはならない。ネットをかぶりながら食べる夕食はかなり悲しい。(よくかぶっていることを忘れてスプーンを口に運んだ)
 
 蚊が飛べないほど風が吹き抜けているところか、夜になって気温が下がれば蚊は活動を停止するが、そう都合よくはいかない。結論としては、蚊がいやなら初夏の時期の旅を避けるか、ある程度我慢して耐えられる神経を養うかということになるだろう。ただ、せめて寝るときくらい安眠するために、多少重くてもテントあるいはネット付きビビィサック(蚊帳付きシュラフカバーのようなもの、後述)を使うと良いかもしれない。
6月26日朝のザックの中身。ずいぶん減った。人間が生きていくために必要なものなんて本当に少ない。
パッキングするとこんな感じ。このころはまだウレタンマット(Z−レスト)を使っていたのでややかさが張っている。
とある尾根にて。もうヨセミテのエリアは抜けて、山容も変わってきている。ソノラパスを越えればハイシエラも終わりだ。
すっかり、穏やかな里山の雰囲気。遠くにハイウェイが通っているのが見える。あそこがソノラ・パスだ。一気に下ろう。
6月26日12時、ソノラパス着。何台か観光客が車を停めていて、ビールやらオレンジやらいろいろもらう。昔ヨコスカにいたというネイビーのおじさんだった。
ちょっとピンボケだが。モスキートネット装着時のキャンプはこんな感じ。非常に悲しい。
6月27日昼ごろ。とある尾根にて。このあたりの写真は以前松本さんがUPしてくれているので見覚えある人も多いかも。
ReynoldsPeakのふもとをてくてくと歩く。快適なトレッキングが続く。
わが相棒のザック。こんな丘でひとり腰をおろして物思いにふけるのも悪くない。
6月28日昼ごろ、手前がUpper Blue Lake,奥のほうがLower Blue Lake.

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