第4部オレゴン 森と湖の国で(2)
 7月29日(火)CA−OR州境〜8月20日(水)OR−WA州境


8月12日(火)
 6時半過ぎ起床。Mt.Hoodの朝焼けが記憶に残る。/溶岩質の歩きづらいトレイルを進む。平日の割にはやはりシーズンなのか人が多い。/Hwyを越え、Mt.Washingtonwを越え。水はほとんど涸れている。/BigLakeの湖畔を進み、YouthCampに15時過ぎ着。/子供たちが大勢。日本人の姿も見える。/オフィスで説明を受け、とりあえずシャワーを浴び、テントを敷地の外に張る。/日本人の子供たちを引率してきたJTBのTさんというツアコンの方と話す。旅慣れた感じの人。ワインとポカリの粉末を頂く。/7thDayAdventistというプロテスタントの宗派のキャンプらしく、宗教行事が続く。/福岡県庁から来ている井上さんと3人でいろいろ話しながら夕食。トーストとスープだけの質素なもの。4.5$。/夕食後、井上さんの部屋で日本酒を頂きながら色々と話す。アドレスを交換、福岡に行く楽しみがひとつ増えた。/19:45キャンプファイアを見学。宗教歌手を招いてのショー。なかなか興味深い。/ランドリーも回せて満足。/頂いたワインを寝酒にして22時就寝。/色々な出会いがあるものだ。 Today 20.8Mi

この旅のあいだいろいろなところに泊めてもらったが、この日泊まったところも珍しいとこだった。ガイドブックだったかどこかでか、このキャンプでは水も汲めるし、PCTハイカーにはシャワーや食事のサービスもしてくれる、という情報を仕入れて、それなら寄ってみるかと足を向けてみたわけだ。

このキャンプは7thDayAdventistが運営する子供向けのサマーキャンプ施設らしく、日本からきた子供たちを含む小中学生50人くらいを、ボランティアと思しき大学生が指導して賑やかにキャンプをしている。隅っこに混ぜてもらって一晩を過ごした。

7thDayAdventistという団体はかなり厳格なプロテスタントの一宗派らしく、食事も質素、男女も厳格に分けられて、活動の節目ごとにお祈りをかかさない。酒タバコは厳禁、コーヒーすら大人だけがオフィスで隠れてこっそり飲んでいる。
朝晩のセレモニーの際に「Straightest&Quietest!」と号令がかかり、最もぴしっと整列できた班から解散、など、なんとなく懐かしい感じのするところだった。

福岡県の青少年夏期海外プログラムの一環で来ているという福岡県庁の方と話が弾んだ。僕もここに来る前は福岡にいたので、懐かしさもなおさらだ。
ここまでの旅の話をし、宗教色の強いキャンプは県の事業としては不向きですよね、とかなんとかそんな話をしながら、この不思議な出会いを楽しむ。翌朝、福岡での再会を約して旅をすすめた。

帰国後、福岡を再訪した僕を井上さんは自宅に招いて歓迎してくれた。素敵な奥さんのおもてなしを受けつつ、若い頃のお話やこだわりのつまった自宅を案内して頂いた。いろんな意味で粋な人だった。あらためて感謝を伝えたい。
8月10日、ライフル・レイクの朝。鏡のような湖面に朝陽が森の影を映し出す。オレゴン州はこんな感じの湖の間をいくつもぬってトレイルは続く。
このあたり、カメラがインスタントなので写りが悪いが、PCTの古いマーカー。最近はこうして木に直接打ち付けるのは減っている。
スリー・シスターズをバックに。久々に見晴らしのいいトレイル。ボーイスカウトの一団とすれ違い、左手でスカウトシェイク。「Are you EagleScout?」と聞かれて答えに詰まる。
スリーシスターズはその名の通り、三つの山が連なっていることから。シスターズという名前の街もある。カリフォルニアとは違う、穏やかな風景が続く。
ObsidianFalls。スリーシスターズ・ウィルダネスこの辺は突然水が良くなった。デイハイカーのおじいちゃんと話した記憶がある。
荒涼とした溶岩台地の向こう、これからたどる山々を遠望する。
マウント・ワシントンにかかる夏雲。
写りが悪くて恐縮だが、福岡県庁の井上氏とJTBの鶴岡さん。お世話になりました。

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